抄録
B-009
C言語自動並列化トランスレータの開発;-タスク粒度解析手法の試作とその評価-
小林裕昌・遠山純也・甲斐宗徳(成蹊大)
 筆者らのC言語自動並列化トランスレータでは、タスクの初期粒度をステートメントレベルとしており、ステートメント数が多いコードでは、総タスク数は莫大なものとなる。その結果、並列実行時間を最小化するためのタスクスケジューリングに要する時間が指数関数的に増大することになる。そこで、本研究では、タスクのコストを解析し、
通信を考慮したタスク融合を行い、適切なタスクの粒度を自動的に決定することが目的である。この解析により、タスクスケジューリングの求解時間の減少だけでなく、
タスク間の無駄な通信を削減するという効果が期待できる。以上のようなタスク粒度解析手法を試作し、評価を行ったのでここに報告する。