抄録
A-032
価値選好選択可能なモジュール仮説基準議論フレームワークによる議論の形式化
◎仁科 慧・岡田将吾・新田克己(東工大)
本研究では、意思決定支援のための議論の形式化を行う。抽象議論フレームワークは、他の意見から反論される度合で各意見の論理的妥当性を決めるが、①対立しあう意見に優劣がなく、②可能性を加味した論点整理ができないという問題がある。①に、価値基準議論フレークワークを用い、当事者の価値基準と、意見の選好を導入する。②に、モジュール型仮説基準議論フレームワークを用い、論点ごとのモジュール階層構造にして整理して、下の層の意見の論証を「確からしい」、「厳密」の二通りの尺度で採用し、結論部を上の層の意見の前提とする。これから、意見の優劣で、議論上で妥当とされた価値順位を特定し、議論内の意見を評価することができる。