抄録
A-026
酵母における簡略的齢構成モデル
大津武士・伊東 啓・上原隆司・守田 智・吉村 仁・泰中啓一(静岡大)
フラスコの中で酵母菌を増殖させると、はじめは勢い良く増殖する(指数増殖)。しかし、酵母密度が高くなると、密度効果によって増殖が抑制され、総個体数は一定(平衡)値となる。密度効果発現期において、少子化パラドクス(PDB; Paradox of decline birthrate)という現象が分かっている(泰中、吉村 2009)。すなわち、増殖率が低下し子供が産まれなくなると、子供の比率が増えてくるという逆理である。本研究では簡略的モンテカルロシミュレーションによってPDBを説明する。