抄録
A-022
制御ソフトウェアの仕様整合性検証手法の検討と評価
大貫智洋(三菱)
 大規模化の進む制御ソフトウェアを効率的に開発する手法としてモデルベース開発の導入が進んでいる.ソフトウェア品質の観点では,実装コードの自動生成により従来の人手による作業に比べて実装の誤りを抑止できる.その一方で仕様の記述は人手で行うため自然言語の曖昧さや記述漏れを原因とする誤りが混入しやすい.
 そこで我々は,要求仕様に記述した要素間の通信仕様が制御仕様で実現されているか検証する手法を検討・評価した.本手法の特徴はシーケンス図で記述した要求仕様から要求・応答に関する検査項目を自動的に生成することである.例題を用いた評価では要求が正常に受け付けられない場合の動作シナリオの導出に効果を確認した.