抄録
A-008
ハイダーの認知的バランス理論による人間関係の自己組織化
今井 佑・長谷川智史・穴田 一(東京都市大)
近年、学校や会社において、人間関係の構築を円滑に行う事ができない人が増えている。このような人は、いじめを受ける対象者となりやすく、最悪の場合自殺してしまう事がある。そのためいじめは重大な社会問題の一つとして捉えられ、心理学、教育学など様々な分野で研究が行われている。
社会心理学に、対人関係に関するハイダーの認知的バランス理論がある。これは、対人関係が自分と相手と対象となる人の3者の関係によって、変化していくという理論である。本研究ではこの理論を基に、人間関係のネットワークが形成されていく過程で、いじめの対象者がどのように発生するかコンピュータシミュレーションによって再現する。