情報処理学会第74回全国大会 会期:2012年3月6日(火)~8日(木) 会場:名古屋工業大学 一般社団法人情報処理学会 第74回全国大会 会期:2012年3月6日(火)~8日(木) 会場:名古屋工業大学
多言語・マルチユース時代のドキュメント作成技術システム

日時:3月8日(木)14:30-16:30
会場:第1イベント会場 (51号館 1F 5111)

【セッション概要】製品サイクルの短縮化や市場の国際化によって、企業文書やマニュアルなどの技術ドキュメントにも、生産性と品質の向上が強く求められている。これを背景に、DITA (Darwin Information Typing Architecture) や CCMS (Component Contents Management System) を活用したより効率の良い技術ドキュメントの作成が期待されている。さらに、電子書籍の普及により、ドキュメントやトピック単位のマルチユースも注目が集まっている。本企画では、ドキュメント作成とドキュメントシステムに精通した専門家により、多言語・マルチユース時代のドキュメント作成技術とそれを支えるシステムについて議論する。

司会:今村 誠 (三菱電機株式会社 情報技術総合研究所 情報システム構築技術部 専任/IPSJデジタルドキュメント研究会 主査)
【略歴】1984年京都大学工学部数理工学科卒業。1986年京都大学大学院修士課程修了。同年4月三菱電機(株)入社。データマイニング、企業情報システム、構造化文書処理、自然言語処理等の研究開発に従事。2009年-2011年本学会デジタルドキュメント研究会(DD)主査。博士情報科学。
 
14:30-15:30 講演 特許文書を対象とした情報検索と機械翻訳の研究動向
藤井 敦 (東京工業大学 大学院情報理工学研究科 准教授)
【講演概要】情報技術の発展に伴い、特許情報処理の分野においても技術の世代交代が起こりつつある。論理式や分類番号を検索キーとして用いない「自然文検索」や、規則や辞書の構築を必要としない「統計的機械翻訳」は、その一例である。本講演は、特許情報処理の関連技術について最先端の研究動向を解説する。具体的には、情報検索、機械翻訳、両者を統合した多言語横断検索に関する現状と課題について解説しながら、将来像を展望する。
【略歴】1998年3月東京工業大学大学院博士課程修了。現在、東京工業大学大学院准教授、博士(工学)。自然言語処理、情報検索、Webマイニング、特許情報処理の研究に従事。NTCIRワークショップにおいて特許情報処理技術の評価用テストコレクションを構築してきた。
 
15:30-16:30 パネル討論 グローバル時代のドキュメント作成技術動向と課題
【討論概要】企業のグローバル展開が進むにつれ、ドキュメントの多言語化をよりスピーディに、効率的に進める必要性が高まっている。ドキュ メント作成方法についても、XML技術とコンテンツマネジメントシステムの活用、機械翻訳の利用など、システムを利用した取り組みの 事例が増えてきている。米国や欧州での構造化文書作成、DITA導入事例や、技術文書作成・運用現場での翻訳、ローカリゼーションに関する話題を通して、今後の課題を議論する。
司会: 高橋 慈子 (株式会社ハーティネス 代表取締役)
【略歴】東京農工大学農学部農学科卒。技術系出版社編集を経て、1988年にテクニカルコミュニケーションの専門会社、株式会社ハーティネス設立。同代表取締役。慶應義塾大学、立教大学、大妻女子大学にて非常勤講師。
パネリスト:藤井 敦 (東京工業大学 大学院情報理工学研究科 准教授)
【略歴】1998年3月東京工業大学大学院博士課程修了。現在、東京工業大学大学院准教授、博士(工学)。自然言語処理、情報検索、Webマイニング、特許情報処理の研究に従事。NTCIRワークショップにおいて特許情報処理技術の評価用テストコレクションを構築してきた。
パネリスト:嶋田 正裕 (特定非営利活動法人STC東京 理事長)
【略歴】一般財団法人テクニカルコミュニケーター協会 日本マニュアルコンテスト実行委員長。1978年東京大学農学部農業経済学科卒業。同年日立製作所に入社し、ソフトウエアシステム開発に従事。1985年から同社のマニュアル開発専任部署に所属し以来テクニカルドキュメント技術の研究および開発に従事。2009年より日立ICTビジネスサービスに所属。
パネリスト:林口 英治 (DITAコンソーシアムジャパン マーケティング部会 普及マーケティ ング部会 翻訳チームリーダー)
【略歴】京都大学工学部修士課程修了。プリンストン大学コンピュータサイエンス修士課程修了。日本IBM(株)において、金融機関を担当するシステムズエンジニアとして、大規模オンラインシステムや海外業務システムを開発する。 その後、IBMビジネスコンサルティングサービス(株)にて、製造業、金融業、商社、建築業、政府機関等に技術戦略コンサルティングを行う。その間、技術戦略コンサルティング・アジアパシフィックリーダーを歴任。また、大手自動車会社グローバル担当パートナーを歴任。現在、独立行政法人 情報処理推進機構 調査役。DITAコンソーシアムジャパン 普及マーケティ ング部会翻訳チームリーダー。技術士(情報工学)。