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グループ単位の待ち時間分割制御とACK待ち時間の最適化によるIEEE802.15.4の拡張
○松下直樹,杉浦彰彦(静岡大),小林秀幸(仙台高専)
IEEE802.15.4のCSMA/CAは近距離に通信端末が集中する場合,端末間干渉を防ぎきれない.
我々は干渉低減手法の一つとして,CSMA/CAとは異なる待ち時間を端末群ごとに付加し干渉を回避する,時間グループ分割制御(Timing Group Division :TGD)を提案した.しかしながら,従来のTGDでは群間の通信速度の制御を行えないことや待ち時間の最適化が行われていないことなど課題が残っていた.
そこで本論では,TGDの待ち時間を拡張することで高速化を図るとともに端末群ごとの優先度に応じて通信速度を制御する通信手法を提案する.
実機実験の結果,各待ち時間の最適化を行うことで従来手法と比べ最大で約49%の高速化に成功した.
また各待ち時間の組み合わせにより,優先度をつけた通信を実現した.