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発話中の方言変化に頑健な方言変換システム
○平山直樹,高橋 徹,尾形哲也,奥乃 博(京大)
会話において,方言の違いは円滑な意思疎通を妨げるので,
発話の方言変換は重要である.
従来,方言は発話者の生活地域に基づいて一意に定まるとされてきたが,
近年の通信・移動手段の発達によって,その境界が曖昧になっている.
例えば,冒頭は関東方言だが,末尾が関西方言になる発話がみられる.
従って,方言変換の実現には(1)入力方言が未知,
(2)1発話中の方言変化,の2つの問題を解決する必要がある.
本稿では,1発話中の方言変化は単語ごとに生じると仮定する.
まず,学習データを単語に分割して教師なしクラスタリングを行い,ラベルを与える.
そして音声認識結果をラベル付けすることで入力発話をラベル列に変換し,
変換先方言と異なるラベルの語を置き換えることで方言変換を実現する.