情報処理学会 第74回全国大会講演要旨

我々は認知的徒弟制に基づくソフトウェア工学教育のための
教員と学習者あるいは学習者間の協調学習を支援するシステム
CACLを提案した。そしてシステムを大学の講義に適用した。
適用結果として、認知的徒弟制のモデリングを具体化した模範
閲覧機能はソフトウェア工学学習に有効であった。しかし、
学習者間で、対面では頻繁に協調学習が行われたが、認知的
徒弟制のコーチングを具体化したQ&A機能は利用されなかった。
そのため、本研究では課題演習に当たって、学習者の課題遂行
状態を観察し、困難を抱えている学習者を支援できる機能を
提供する。また、他の学習者が作成した成果物と自身が作成した
成果物を比較することより、リフレクションを促進する機能を
提供する。このように、本研究では認知的徒弟制のコーチングと
リフレクションを具体化する機能を強化することより、教員と
学習者あるいは学習者間の協調学習による課題演習支援システム
CACLⅡを提案する。