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RPLを改良した同期型省電力ルーティングプロトコルの実装と評価
○鈴木良典,松野智明,串岡 聡(静岡大),今原淳吾,鈴木基嗣(静岡県農林技術研究所),峰野博史(静岡大)
近年,様々な無線センサネットワーク向け省電力ルーティングプロトコルが
提案されている.特に,LLN(Low power and Lossy Networks)向けにDODAGを
構成しシンクノードからのランクを設定するRPLが注目を集めているが,
頻繁に通信環境が変化する環境では,DODAGのリフレッシュレートが短くなり
電力消費か高くなると考える.
 そこで,本稿ではRPLを同期型のプロトコルに改良し,同期と同時にDODAGの更新を行うことで省電力化と信頼性向上を実現する同期型省電力ルーティングプロトコルを提案する.実際に小型省電力無線センサノードへ実装し,
10台のセンサノードを用いて施設園芸環境という高温多湿の過酷な環境
で実験を行った.その結果,通常約30%程度のセンサデータ収集率だったもの
を84%以上に向上させられることを確認した.