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日中聴取者による音声から受ける印象を用いた感情認識モデルの構築と比較
○川村 剛,政倉祐子,大野澄雄(東京工科大)
一般的に異なる文化圏では音声による感情表現とその認識には
文化的習慣により違いがある。その違いを認識モデルを構築し
比較することで明確にできると考える。音声における感情認識
モデルの構築では音響的特徴量を説明変数、感情尺度を目的変
数として重回帰分析を用いる方法がある。この方法では音響的
特徴量において音声による感情表現、認識の違いを見ることが
できる。しかし、文化的習慣による影響を明らかにするには難
しい。本報告では、前に述べた認識モデルに中間層として印象
を用いて日本人と中国人それぞれでモデルを構築し比較した結
果について述べる。その結果、音声から受ける印象は文化によ
る影響が小さく、印象から感情を認識する過程において文化的
習慣による影響が大きく現れることが分かった。