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対象物体の顕著度を最大化する少数画素群を用いた高速テンプレートマッチング
○櫻本泰憲,斎藤正孝,橋本 学(中京大)
本稿では,テンプレートマッチングにおいて,周辺に類似物が存在
する状況下でも誤認識しにくい最適な参照画素を選択する手法を提
案する.誤認識しにくい照合には,類似物には存在せず対象物のみ
に存在する画素群を選択することが重要である.認識対象物のみか
らなるポジティブサンプル群と,多様な類似物からなるネガティブ
サンプル群を分析し,認識対象の顕著度を最大化するごく少数の画
素群を抽出し,マッチングに使用する.画素選択を組み合わせ最適
化問題と捉え,遺伝的アルゴリズムにより解を探索する.外乱類似
物が多数存在する実画像に対する実験により,テンプレート画像全
画素の約0.2%の参照画素数で認識成功率99.7%を達成したことを
確認した.