5L-5
モデル検査における健全性を満たす変数抽象化方法の提案
○加藤友章,中道 上,青山幹雄(南山大)
自動車等の組込みソフトウェアは高信頼性を求められるが,ソフトウェアの大規模化,複雑化から,テストのみでは高信頼性の確保が困難である.そのため,モデル検査が注目されているが,状態爆発問題からモデルの抽象化が必要である.
本稿では,組込みソフトウェアがセンサから得た速度,温度等の多数の変数を扱うことが多いことに着目し,変数の抽象化を行う.さらに,抽象化前後のモデルの健全性を保持するための条件を導入する.その条件により命題に基づいて変数を分割,抽象化することにより,健全性を保持したモデルの変数を抽象化する方法を提案する.提案方法をクルーズコントロール制御へ適用し,検証時間,反例を抽象化前後で比較し,妥当性を評価する.