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複数トランザクション間の競合を考慮したLogTMにおけるアボート対象選択手法
○堀場匠一朗,江藤正通,浅井宏樹,津邑公暁,松尾啓志(名工大)
マルチコア環境における並列プログラミングでは、一般的にロックを用いて
メモリアクセスの調停がとられている。
しかしロックを使用する場合では、デッドロックの発生や並列性の低下などの問題がある。
そこでロックを用いない並列性制御機構としてLogTMが提案されている。
LogTMではトランザクションをアボートする際の指標としてPossibleCycleFlagを用いる。
しかし、これは複数トランザクション間の競合を考慮しないため不要なストール
やアボートを引き起こす可能性がある。
そこで本稿では依存関係情報の伝播によりデッドロックを検出し、
最適なアボート対象を選択する手法を提案する。