5J-3
再帰的に生成したタスクに対するデータ局所性を考慮するスケジューラの実装と評価
○中谷 翔,田浦健次朗,近山 隆,中島 潤(東大)
AMRやN体問題のように動的負荷分散を要するアプリケーションの並列化に対しては,細かな処理単位(以後,タスクと呼ぶ)を並列の単位にするタスク並列が有効である.
アプリケーションによっては,あるタスクのアクセスしたデータに別のタスクがアクセスする場合があり,負荷分散を実現しつつ実行効率を高めるには,それらのタスクの持つデータ局所性を活かすようなタスクスケジューリングが肝要である.
特に,上述のような動的負荷分散を要する問題を分散環境で解くような必要が今後増えていくことを考えると,局所性を考慮したタスクスケジューラの意義は大きい.
本稿では,再帰的にタスク生成をして解くことのできる問題に対し,高効率を実現するタスクスケジューラの実装と評価について述べる.