情報処理学会 第74回全国大会講演要旨

農産物産地直売所（産直）は，生産者独自の商品販売が可能であるが，卸売市場のような需給調整の機能はなく，消費者の需要に対応することが難しい．特に，ニーズの多様化によって旬以外での品揃え不足が発生している．本研究では，生産者の計画的な商品差別化戦略を支援することで品揃えの拡充を図ることを目的としている．そこで，計画的に供給を調整する仕組みとして産直の販売計画の立案モデルを提案する．本モデルでは，産直の販売戦略を生産者個人の戦略に反映させるとともに，各生産者の入荷計画からボトムアップで販売計画を立案する．次に，本モデルに基づいた情報システムの構築と運用を行い，産直における品揃えの拡充効果を分析する．