4M-2
クラスタリング手法を用いた株式市場におけるフル板情報の分析
○石山武人,藤田 悟(法大)
東京証券取引所では、2010年から「フル板情報」と呼ばれる
詳細で広範囲な株式売買の履歴が公開されるようになった。
本論文では、このフル板情報を用いた株注文の分布を、
k-means法に基づいていくつかのクラスタに分類する。
そして各クラスタに属する状態において、どのような株式売買が行われ
やすいかということについて、確率的な予測モデルを構築する。
取引株価は時間とともに変化するため、取引株価との相対的な価格だけで
板情報を評価すると、株価が変動した時、変動額に相当する板情報の
価格シフトが起こり、これが全体の傾向分析を妨げる要因となる。
そこで、我々は株価変動に影響されない板情報のクラスタリング手法について提案する。