4E-1
端末特性を考慮したベイズの定理による無線LAN位置推定
○石原佑哉,内匠 逸,打矢隆弘(名工大)
近年GPSが使えない屋内で,端末の位置を特定するために,
無線LAN アクセスポイント(以下,AP)を用いた位置推定
システムが利用されている.一般に普及している無線LAN
位置推定の手法は,事前に観測したデータと,位置推定時
に観測したデータの類似度を比較して,端末の位置を推定
するものである.観測するデータは,推定対象の領域内に
設置されている各AP からの受信電波強度(以下,電波環境)
である.
既存の無線LAN 位置推定システムの多くは,類似度の計算に
ユークリッド距離を用いている.しかしユークリッド距離では,
事前観測時と推定時で電波環境が変化した場合に,
位置推定の精度が低下するという問題がある.そこで本稿では,
電波環境の変化に対応した手法を提案して問題の解決を図る.