4C-1
アフィン不変量と投票処理を利用したアフィン変換に不変な形状認識
○木村彰男(岩手大),豊間根一志(日本無線),渡辺孝志(岩手大)
筆者らは先に,画像から任意形状の図形をアフィン変換に不変な形で検出する手法として,
一般化Hough変換(GHT)の拡張であるAffine-GHTという手法を提案している.
このAffine-GHTは,部分的に隠ぺいされた図形であっても検出が可能な手法となっているが,
半分以上の輪郭線が連続して大幅に隠されているような欠損図形は検出できない,
投票処理を行うので場合によってはかなりの時間がかかる,といった課題も残されていた.
これらに対処するため,本稿では「任意の2次元アフィン変換下では
同一直線上にある線分間の比が保持される」という性質に特に着目し,
この不変比を高速な表参照キーとして利用する形でAffine-GHTを改良する.
改良手法の有効性を検証するために行った評価実験では,
元のAffine-GHTに比べて処理時間がかなり短縮され,
Affine-GHTでは検出できなかった欠損図形も検出可能であることが確認された.