情報処理学会 第74回全国大会講演要旨

省電力階層ストレージには複数のファイルサーバが搭載されており、
スーパーコンピュータに対して高速なファイルサービスを提供する。
しかし、ジョブの投入条件によっては一時的にファイルアクセスに偏りが発生し、
一部のファイルサーバに負荷が集中することで性能が低下する場合がある。
そこで、性能向上のために、ジョブスケジューラとの連携に基づきジョブ実行前に
予め負荷を分散するアルゴリズムを検討した。
スーパーコンピュータと試作機を接続し、実ジョブを投入する実験を行った結果、
負荷分散によりデータ転送性能が9%向上した。また、試作機の各ファイルサーバで
転送速度が最大値に近いことから、性能スケーラビリティの見込みを得た。