3ZH-1
特徴的塩基配列とステム構造に基づいたDNAからのsnoRNA遺伝子検出法
○薛  晨,岩切淳一,山森一人,剣持直哉,吉原郁夫(宮崎大)
本稿では、機能性RNAの1つである核小体低分子RNA (snoRNA)遺伝子のコンピュータによる自動検出法を提案する。snoRNAは核小体に存在し、リボソームRNA前駆体のスプライシングに関与する。snoRNAにはその構造からBox C/D型とBox H/ACA型の2種類があり、それぞれ独自の特徴を持っている。その1つは、相補塩基対(A-UとC-G)により形成されるステム構造である。もう1つはBoxと呼ばれる特徴的な塩基配列であり、ステム構造の前後に存在する。提案手法は、DNAにおけるBoxの存在確率とステムの存在確率から、snoRNA遺伝子を高精度に検出することを目的とする。snoRNA遺伝子を含む塩基配列を1,000、含まない塩基配列を1,000準備して提案手法を評価したところ、感度0.834、特異度0.912を得た。