3ZC-8
認知症患者のコミュニケーション特性の評定における会話エージェントの利用
○酒井洋一,野中裕子(成蹊大),安田 清(千葉労災病院/京都工繊大),中野有紀子(成蹊大)
わが国では認知症高齢者の数が年々増加傾向にあり,認知症高齢者やその介護者をサポートする情報技術が必要とされている.本研究では,認知症患者のコミュニケーション能力・特性を会話エージェントとのコミュニケーションを介して測定するアセスメントシステムの構築を目指している.そのためにはユーザがどのようなことを話し,活発にコミュニケーションを行っていたか否か,あるいは通常とコミュニケーションの仕方が異なっていたかを検出する必要がある.本稿では,認知症患者にインタビューをする会話エージェントを作成し,患者の認知状態を知るための行動パラメータとして,エージェントとの会話における患者の頭部動作のパターン,タイミング,音声認識結果,さらにそこから推定される発話内容を抽出するシステムを提案する.