3K-5
リアルタイムシステムにおける細粒度パワーゲーティング制御の研究
○嶋田裕巳,小林弘明,高橋昭宏,坂本龍一,佐藤未来子(農工大),近藤正章(電通大),天野英晴(慶大),中村 宏(東大),並木美太郎(農工大)
低消費電力を目指し、細粒度パワーゲーティング(PG)技術を
搭載したプロセッサ「Geyser」の研究を行っている。PG制御では
使用していないユニットへの電源を遮断することで消費リーク電力を
削減する。Geyserは各ユニットにおけるPG効果の指標である
BEP (Break Even Point)を持つ。BEPを下回るときにPG制御を
行うと消費電力が大きくなり、常にBEPを超えるようにPG制御を
行うと実行時間が伸びるという問題がある。本研究では通常の
PG制御に加え、リアルタイムタスク実行時に余裕時間が発生した場合、
その中でBEPを下回らないようなPG制御を行うスケジューラの
実装、評価を行う。余裕時間を用いることで性能の劣化を防ぎ、
かつ最適なPG制御による消費電力の削減を目指す。