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仮想計算機モニタを用いたクライアントコンピュータの証拠保全システムの設計と実装
○小川 拡,平野 学(豊田高専)
 近年、日本をはじめとする先進国では電子データを民事または刑事事件の証拠
資料として扱う法律が整備されつつある。しかしながら検察による証拠資料のタ
イムスタンプ改ざんによる冤罪事件の発生や、米国企業の民事訴訟における電子
メールの証拠改ざんなど、様々な問題が発生している。加えて米国では法律によ
り電子データの情報開示(e-discovery)が義務化されており、このために生じ
る訴訟費用が問題化している。そこで、本研究では技術的に電子データの法的証
拠を安全に保全するためのシステムを提案する。本研究ではインテル社が提案す
るトラステッドコンピューティングの枠組みを採用し、仮想計算機モニタと電子
署名用のスマートカードを用いるシステムの設計を示す。