2X-6
アンカリング効果を考慮した符号化における動き量の影響
○宮地祥子,杉浦彰彦(静岡大)
人の心理的効果の一つであるアンカリング効果を動画像符号化に適用した方式が提案されている.
この方式では,動画像冒頭部の画質を高くし,再生時間の経過とともに徐々に画質を下げるパターンで符号化を行う.
このような符号化を施すことで,画質が一定で変化しない通常の符号化よりも高い画質評価が得られることがわかっている.
本研究では,動画像の動き量がアンカリング効果の発現に与える影響を調査する.
動き量とアンカリング効果との相関を調査するために,オプティカルフローを用いて動き量を定量化する.
動き量の異なる動画像について画質の評価実験を行った結果,動き量が多い場合にアンカリング効果が抑制されることが確認された.