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意見交換における順序効用が集団意見形成過程に与える影響
○須藤勇一郎(名工大),田中克典(メイテツコム),武藤敦子,加藤昇平(名工大)
意思決定において,他者とのコミュニケーションは意見の同調あるいは変更を引き起こすといわれている.
Lataneらは他者からの影響を定式化したDynamic Social Impact Theory(DSIT)モデルを提案しており,
我々の研究ではDSITモデルに社会空間の概念を取り入れ,政党評価の集団意見形成過程を分析した.
しかし,先行研究ではコミュニケーションにおける評価尺度の違いを考慮しておらず,意見交換モデルが不十分であった.
そこで,本研究ではコミュニケーションの順序効用に注目し,
政党間の選好順位情報を取り入れた意見同調モデルを提案する.
本稿では,実際の選挙データを用いてシミュレーションを行い,
政党の比較評価が世論形成過程に与える影響を分析する.