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Colorscore: クラシック音楽における音楽構造の俯瞰と縮約のための可視化の一手法
○林 亜紀,伊藤貴之(お茶の水女子大),松原正樹(慶大)
クラシック音楽において,特にオーケストラなど多数の楽器で構成
される楽曲の楽譜は複雑で,初学者による音楽構造理解は難しい.
しかし,このような楽曲を扱う作曲者や編曲者,演奏者の多くは,
楽曲の全体像を短時間で捉えたいという要求と,効率的に他の編成に
アレンジしたいという要求を持つ.提案手法では専門家が与えた
主旋律や伴奏のパターンとのマッチング結果を利用して,各パートが
担う旋律の類似性やその役割の変遷に着目した音楽構造を可視化する.
提案するインタフェースでは音楽構造の俯瞰表示による全体像把握の
支援に加えて,ユーザの操作に応じた縦横両方向の縮約表示を実現
する.この時,特に縦方向の縮約結果は楽譜として出力可能なため,
より直接的なアレンジ支援につながると期待される.