2M-3
SSA形式を用いた構造体型のポインタ変数解析について
○木下将典,大山口通夫(三重大)
ポインタ解析は、多くのプログラム解析にとって必須である。
解析には計算量と正確さのトレードオフがあり、
1つの指針としてフロー依存性がある。
フロー非依存な解析は実行効率が良いが、結果が不正確である。
Hastiらは、この不正確さを改善するためにSSA形式とフロー非依存ポインタ
解析を組み合わせた手法を提案し、この手法がフロー依存な解析と
同等な解析能力を持つかどうかを未解決問題とした。
本研究は、未解決問題を構造体型のポインタ変数による反例を示すことで
否定的に解決し、またSSA形式とフロー非依存ポインタ解析を組み合わせた、
構造体型のポインタ変数解析アルゴリズムを提案する。