2K-5
仮想計算機環境を考慮した仮想HDDイメージファイルの再配置手法の性能評価
○山田将也,山口実靖(工学院大)
ストレージのI/O性能を向上させる手法としてストレージ内のデータを再配置する手法があり,これまで研究されてきている.近年急速に普及が進んでいる仮想計算機(VM)環境では,ストレージ上に巨大な仮想HDDイメージファイルが複数配置され,巨大なイメージファイル間のシークを繰り返しI/O
性能が大きく低下することが多い.よって,VM環境ではデータの再配置によるI/O
高速化が重要になると考えられる.しかし,これまでに提案されてきた再配置手法はVM環境を想定しておらず,既存手法を工夫なくVM
環境に適用しても得られる性能向上は限定的であると予想される.
本稿ではVM環境に適したデータ再配置手法を提案し,複数のアプリケーションが動作する環境での性能評価を行う.評価の結果,提案手法により既存の手法と比べて高い性能が得られることが確認できた.