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H.264デコード処理における2パス限定投機方式の最適化手法とその詳細評価
○川上憂騎,大津金光,横田隆史,馬場敬信(宇都宮大)
動画像符号化方式のH.264は高い圧縮効率を実現可能であるが,
復号処理に必要な演算量が多いため,並列処理による復号処理
の高速化が重要な課題である.
一方,我々はプログラム高速化手法として2パス限定投機方式
を提案している.同方式はプログラムのループにおけるパスの
偏りに着目し,パスに特化したコードを並列実行する事で
プログラムを高速化する.先行研究では同方式の動作モデルに
基づく簡易的な評価を行い,同方式をH.264の復号処理に適用
する事で速度向上が期待できる事を示した.
本稿では新たに2パス限定投機方式の最適化手法を適用し,
2パス限定投機方式に基づくプロセッサのシミュレータによる
詳細な評価を行う.