2A-2
ファイルシステムのジャーナルを利用したデータ同期機構の設計と実装
○湯山圭一,伊藤雅典,山中顕次郎,村上明彦(NTTデータ)
遠隔地へのディザスタリカバリを想定し、データベースに格納されたデータ等のユーザデータの同期機構を提案する。

本論文では、ファイルシステムレイヤのジャーナル機能にデータの同期機構を実装する。
これにより、既存の上位アプリケーションを変更せずにデータの同期機構を実現できる。

一般にデータの同期を実現するためには、同期先に差分データを送信する必要がある。
この差分データとしてファイルシステムのジャーナルを利用することにより、
ファイル書き込み操作のみで同期用の差分データを取得でき、また差分データ作成機能を新規に実装する必要がない。

一般に高遅延ネットワーク環境でのデータ同期には、帯域を生かせないという問題がある。
この問題に対し、データ同期用に通信コネクションを複数使用するなどの通信方式を実装し、評価する。