情報処理学会 第74回全国大会講演要旨

　近年、人間の生活を長期間に渡りデジタルデータとして記録することにメリットを見出そうとする「ライフログ」というキーワードが注目されている。
　また、ビジネスシーンにおけるクラウドサービスの増加、Webメディアの台頭により、Webブラウザを用いた活動は、我々の日常生活の一部となっている。
　しかし、Webブラウザ上での活動のログについて、Webブラウザ標準の履歴機能、アドオンによる機能拡張のどちらにも、ライフログの観点に立って記録を行うものは、現在のところ存在しない。
　そこで、本稿では、ライフログの観点に立ち、現状のものより詳細なログ、また、既存ログとは異なるWebページのスクロール量をログとして収集することで、Webブラウザ上での我々の活動にライフログと同種のメリットをもたらす事が出来るのではないか、という仮説をもとに、その検証のためのシステムの試作と評価について述べる。