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快適性と省エネルギーを両立する空調出力制御アルゴリズムの提案
○李  絢,賀 新剛,峰野博史(静岡大)
近年,節電意識がますます高まり,家庭やオフィスにおける省エネルギーが急速に求められている.しかし,快適性を損なうような省エネルギーは長続きしない.つまり快適性を維持しつつ省エネルギーを実現することが求められている.また,温めすぎや冷やしすぎといった無駄な消費エネルギーを削減することで,快適性を維持することもできると考える.
本論文では,家庭やオフィスにおける消費電力のうち高い割合を占める空調を対象とし,複数人で共同利用する部屋で,複数利用者の快適性を維持しつつ省エネルギーを実現する制御アルゴリズムを検討した.このアルゴリズムでは快適性を維持するために複数利用者の要望を取り入れ,B-スプライン曲線を用いた学習によって,利用者の温熱環境に対する嗜好を考慮した空調出力制御を実現する.実際に,研究室環境でプロトタイプシステムを構築し,快適性と省エネルギーの関係を分析する.