1B-6
名人の知とコンピューターの知
○中川武夫,米長邦雄,飯田弘之(北陸先端大)
 将棋名人である著者の一人(米長邦雄)による指し手ごとの評価関数値とコンピューター・エンジン、「激指」によるそれとの比較検討を通して、名人の知とコンピューターの知との類似と相違について考察を加えたものである。
 本テーマ考察の手段として、著者ら(Iida et al 2011)により構築されたゲーム・情報力学モデルを用いた。
 以上の研究の結果、次の点が明らかにされた。
1.将棋における名人の知とコンピューターの知との差は、僅少であり、向う数年以内に
  両者の知はほぼ均衡状態になる。
2.ゲームの展開を時系列的にたどる上で、著者らの構築した情報力学モデルの有用性が  立証された。
Iida, et al(2011) Infomation dynamic model based on fluid mechanics.
Entertainment and Computing(to appear).