1A-5
クラウドデータセンターのサービスレベル管理の自動化に向けたサービスレベル監視機構
○外川遼介,大野允裕,八木真二郎(NEC)
ITシステムをサービスとして提供するクラウドデータセンターでは、利用者の要望を満たす品質でサービス提供できているかを把握するため、稼働率やスループット、応答時間などのサービスレベルを定義し、その定義に基づいたサービスレベルを監視することが重要である。
サービスレベル監視では、稼働時間やリクエスト数などのサーバごとの時系列の運用データを対象に、月単位や週単位などの時間幅とサービス単位や層単位などのシステム範囲で、平均やパーセンタイルなどの統計処理の集計値をそれぞれ算出する。このため、監視対象となるサービス数やサーバ数が増加するほど、その運用データや集計処理は増加し、サービスレベル監視が困難となる。
そこで、本論文では、それぞれのサービスレベルの算出過程における重複データを中間データとし、その中間データを用いて各サービスレベルを算出することで、数千オーダーのサービスレベルが監視可能なサービスレベル監視機構を提案する。