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スマート文房具の要件の検討(1) -学習における文字のストロークを筆順に沿って提示することの効果-
○山田博之,中村太戯留(東京工科大),田丸恵理子(富士ゼロックス),上林憲行(東京工科大)
大学の講義では,資料の提示方法として板書やプレゼンテーションソフト
を用いることが多い.だが,両者が学習に及ぼす影響の全容は
明らかにされていない.本研究の目的は,板書の特徴の一つである,
文字のストロークを筆順に沿って提示する効果について明らかにすること
である.検証方法として大学生20名を対象に,活字でキーワードを筆順通り,
または一括提示する映像を視聴してもらい,その後,2種類の確認テスト
を実施するという実験を行った.両テストとも,筆順通りに提示する映像条件
の方が,被験者の平均正答数が多かった.この結果より,
文字のストロークを順に提示することが記憶の定着に影響を及ぼす可能性が
示唆された.