6A-1
時間論理による仕様記述を用いた遺伝子ネットワークの定性的振る舞い解析
○伊藤宗平(東工大),泉 直子(十文字学園女子大),萩原茂樹,米崎直樹(東工大)
遺伝子ネットワークの動的振る舞いの予測・解析には微分方程式を用いた数値シミュレーションがよく用いられているが、生体内における反応速度定数などのパラメータや初期値の設定、また外部入力系列などの要因により様々な振る舞いが起こりうる。可能な振る舞い全てを総括的に解析することはこの手法では難しい。
本研究では、ネットワークの取りうる可能な振る舞い全てを特徴づけるような制約を、遺伝子産物の濃度の時間的変化の制約として時間論理式で記述し、その充足可能性を判定することでモデルを構築することにより、可能な振る舞い全ての中に特定の性質を示すものが存在するか、また全ての振る舞いがある性質を満たしているか、ということを解析する方法を与える。