5ZF-6
KJ法を用いたボトムアップなオブジェクトデザイン技法
○今井祐介,岡田 裕,野田祐希,金田重郎(同志社大)
 オブジェクト指向設計において、オブジェクトの抽出フェーズというのは重要視されている。しかし、オブジェクトの枠組みをまず作り、トップダウンにオブジェクトを形成させていくことは容易ではない。オブジェクトに対する見解が意思統一されずに議論が収縮してしまい、モデリングが円滑に行えない可能性もある。
 そこで本稿では、ソフトウェアに関する責務を切片化してカードに書き出し、グルーピングし、オブジェクトをボトムアップに形成させていく手法を提案する。これはKJ法の考え方に基づいている。本手法を実システムに適用した結果、設計者の相互理解の援助、再利用性の高いモデルの実現が可能になった。