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人工市場における神経経済学的分析:意思決定バイアスとマーケットイベントを中心に
○酒谷拓孝,下川哲矢(東理大)
本研究では、従来の投資意思決定モデルを精緻化することを目的として、
金融市場において頻繁に観測される意思決定バイアスである資産効果や、
収益率分布の変化、さらに暴落などのレアイベントの発生と、
投資家の生体反応の関係を分析した。
もし、有意な生体反応が観測されれば、それを従来の行動学的な
意思決定モデルに導入することで精緻化が可能になると期待できる。
本研究では、より現実に近い環境において投資意思決定を分析するために、
人工市場を構築し価格を内生的に決定した。
この分析プラットフォームでは、複数人(4人)の被験者が同時に市場に参加して投資を行い、その際全員の脳反応を同時に計測して分析している。