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イースト菌の少子化パラドックス
○大津武士,萩原利行,吉村 仁,丑丸敬史,泰中啓一(静岡大)
出芽酵母の増殖について、「少子化パラドックス」という現象がある。この現象を確率シミュレーションで説明する。
イースト菌の出芽酵母には親と子の区別がある。イースト菌を増殖させるとロジスティック増殖する。はじめは指数増殖する。しかし、時間がたつと密度効果によって増殖は抑制され定常状態となる。この増殖に対して母と娘の区別をしてダイナミクスを調べていくと「少子化パラドックス」という現象が起こることがわかった。通常の高等生物は出生率が低下すると子供の比率が下がる。しかし、イースト菌の場合は出生率が低下して子供の比率があがる。シミュレーション結果は実験結果をうまく予測できた。