3R-1
隣接する音符の音高差に着目した譜めくりタイミングの推定法の検討
○湊山梨紗(芝浦工大),野池賢二(無所属),鈴木泰山(ピコラボ),徳永幸生(芝浦工大),杉山 精(東京工芸大)
本研究では,演奏者が望むタイミングを推定して自動的に譜めくりをするシステムの実現を目指している.演奏者が望む譜めくりタイミングは楽譜構造や曲に対する習熟度などの要因によって演奏者ごとに異なる.これまでに楽譜構造における時間軸方向の音符密度に着目した譜めくりタイミングの推定法を検討した.その結果,被験者によってはこの推定法と概ね一致しており,推定法が有用であるとの見通しを得た.しかし,時間軸方向の音符密度のみで推定の精度をさらに向上させるには限界がある.そこで隣接する音符の音高差に着目した譜めくりタイミングの推定法を考案した.また,被験者実験を行い,考案した手法によって推定した譜めくりタイミングと演奏者が望むタイミングとを比較し,推定手法の評価と考察を行った.