3Q-8
運動指令依存ノイズに着目した確率的Broadcast Feedback制御の到達運動への適用
○寺岡宏敏,池田篤俊,栗田雄一(奈良先端大),上田 淳(Georgia Institute of Technology),小笠原司(奈良先端大)
人の腕の到達運動における最適軌道を決定するための規範として,Harrisらは
運動指令にはその強度に依存したノイズが発生するという仮説に基づき
到達点での手先の分散が最小となる軌道を選択する終点分散最小規範を
提案している.しかし運動指令ノイズの発生原因が明確でなく,その計算
モデルの妥当性も明らかではなかった.本論文ではUedaらが提案した
確率的Broadcast Feedback制御によって必然的に生成される確率密度の
分布特性が運動指令依存ノイズの原因であると考え,これに基づく
ノイズ計算モデルを腕到達運動に適用した結果について述べる.