3B-5
格子モデルによる雄の繁殖成功に多型がある生物種での集団ダイナミクス解析
○向坂幸雄(茨城県医療大),橋本 剛(松江高専),泰中啓一(静岡大)
生物の繁殖力は適応度に大きく寄与する成分である。
遺伝的な質の低下が起きやすい育種など特殊条件下では、
集団内の適応度に大きな変異が生じる場合がありうる。
本研究では有性生殖生物種で、
雄のみに適応度の多型が存在する場合の集団ダイナミクスを
格子モデルを用いることで解析した。
本系では「安定性」と「持続可能性」という観点から
集団が維持されやすいかどうかを検討した。
仮想空間上の空間構造を反映できる格子モデルでは、
配偶相手との空間距離を反映しつつ再現することができる。
結果は適応度が異常に低い雄が集団中に繰り返し生まれる場合に、
その存在が適応度が高いオスよりも集団動態に大きな影響を与えることを示す。