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問題志向型看護録に基づく新人看護師への看護推薦支援の試み
○木原崇博,仲谷善雄(立命館大)
看護師は時間に制約のある日々の業務の中で、数多くの診療記録
を残している。しかし、その記録は個人に特化したものであり、
多くの診療情報が蓄積されるばかりで有効に活用されていない場合
が多い。そこで本研究では、新人看護師を対象として、先輩看護師
が不在中の問題発生時に備え、POMR(問題志向型診療録)に基づいた
看護手法の推薦を行う枠組みを提案する。問題発生時の患者の現象
を分析し、過去の診療記録から症状や看護計画が類似する患者情報を
システムが見つけ出す。また、そこから考えられる原因と手法の情報
提示をする。このような支援により、これまでに残してきた診療記録
が個人だけへの情報ではなく、看護師への成長を促し、他者を救う
情報となり得ることが期待される。