2Q-7
ゲーム確率モデルを用いた確率増殖プログラム進化と協調共進化による対戦ゲームの設計方法
○陳 浩洋,森康久仁,松葉育雄(千葉大)
対戦ゲームを設計するとき,ゲームバランスを適正するための各レース
の能力を設定することは非常に難しい.これまでの設計方法では,
各能力の値を経験的に設定し,適切な値は繰り返しテストによって
決められている.本研究では,「確率増殖プログラム進化」と
「協調共進化」二つの進化的なメカニズムを導入した能力値の決め方を
提案する.提案方法は,バランスという抽象的な物を対戦における
勝つ確率空間に写像し,その確率に基づいた評価関数により,
適切な値を求めるまで「確率原型木」を学習させる.実験結果から,
従来の方法と比べると,適切な値を探索する時間も短縮できただけでなく,
能力値の正確性も改善された.また,評価関数の重み係数
や「協調共進化」の代表者の選択方法などが結果に大きな影響を
与えることが分かった.