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東南アジア大陸部における人口密度分布に関する定量的考察
○梅川通久(東京外語大)
東南アジア地域大陸部に関する広域の人口密度分布を、「人口密度
ポテンシャル」の算出によって分析した。この量は人口密度を
物理的量と同等であると仮定してPoisson方程式を解くことで求めた
物で、地理学的量を定量的に取り扱うひとつの手法として、考察を
進めている。計算から、タイ東北部・ラオス地域での生活圏とほぼ
一致する人口密度にかかる力の集中や、各都市圏での人口を引き
つける構造の様子を示すことが出来た。また周辺地域も含めて同様に
計算した場合、インドシナ半島全体を北東方向の緩やかなポテンシャル
勾配が被い、域内の情報のみから算出されたローカルな力の集中の他、
内陸部にむかう緩やかな人を引きつける向きの力の存在が示唆された。
社会的実情との比較が、今後重要と考えられる。