FIT2011 船井業績賞受賞記念講演  

人との共存を目指すヒューマノイドロボットの開発 ~優しく頼もしいパートナーを目指して~
広瀬 真人(株式会社本田技術研究所 基礎技術研究センター 主席研究員)
9月8日(木)14:00-15:15
第1イベント会場 (函館大学 2F大講義室262)
 ※USTREAMによる講演のライブ配信を予定しております。
【講演概要】1986年から今までにない全く新しい価値の創造を目指して、人間型ロボットの研究開発を進めている。目標は、人の生活空間で共存できパートナーとなるロボットであり、人と話し共に歩き、作業をするなど、知的・身体的能力を高次元で併せ持つ機械である。基本的な技術である二足歩行機能の実現に着手し、96年には人間型ロボット「P2」を発表した。研究開始当時は、人間のように2本足で歩くことは非常に困難と言われていたが、物理的に安定な静歩行、人間の歩行をベースにした駆動機構により動的な歩行に挑戦し実現、基礎技術を完成した。その開発経緯を話すとともに「ASIMO」の開発、現在抱えている課題や解決策について述べる。

【略歴】1956年栃木県生まれ。1980年宇都宮大学大学院工学研究科精密工学専攻修士課程修了。同年日立精工株式会社入社後、自動製図機などの設計に従事。86年(株)本田技術研究所に入社。以来一貫して人間型ロボットの研究開発に従事し、プロジェクトリーダーとして96年には完全自立人間型ロボット「P2」、2000年11月にASIMOを発表。2009年主席研究員に就任し現在に至る。