抄録
RM-001
音声提示と相対値入力による覗き見に強い認証方式の提案
近藤 潤・平野 学・神谷直希(豊田高専)
様々なオンラインサービスが増えてきた現在,公共の場での覗き見攻撃に対する安全な暗証番号の入力方式が求められている.覗き見攻撃の対象は画面と入力行為に大別される.本研究では,音声提示(画面表示の代わりとして音声による情報伝達)と相対値入力(乱数と暗証番号との差分値の入力)の2つの手法を用いて2種類の覗き見攻撃に耐性のある暗証番号入力方式を提案する.簡単に操作ができるよう,仮想的なダイヤルロックを元に設計した.携帯端末に実装し,関連研究と比較しユーザーの記憶負担を増加させることなく覗き見耐性のある暗証番号入力を実現した.ユーザーの認証操作の適応性から生じる認証時間の遅延への対応が今後の課題である.