抄録
RL-006
BPPM/AHES に基づく自動トラスト交渉基盤の開発
青山桃子・森 文宏・八槇博史(名大)
サービスの利用者と提供者が互いに未知である場合に,互いの信頼を確立することをトラスト形成という.その仕組みとして,自動トラスト交渉(ATN:Automated Trust Negotiation)が提案されている.ATNによってポリシに反せず証明書を交換するために,証明書交換手順の算出方法が必要となる.本研究では算出方法としてBPPM/AHESを使用したATN基盤の開発を行った.BPPM/AHESは不要な証明書の開示を必要最低限に抑えるという優れた特徴を持つが,暗号を用いるため計算量が非常に多い.性能評価を行った結果,実環境で使用するためには,代理プログラムによってあらかじめ交渉を行っておくなどの対処法が必要であることが判明した.