抄録
RL-003
実機を用いた高速TCPの公平性の評価
大浦 亮・山口実靖(工学院大)
 近年、高遅延広帯域環境下で高い通信性能を発揮できる高速TCPが複数提案されている.しかしTCP実装間で得られる性能が異なり、公平性に問題が生じることが指摘されている.  既存の研究にてTCP実装間の公平性の評価、公平性改善手法の提案、改善手法の有効性の検証が行われているがそのほとんどがシミュレーションによるものであり、実機環境での検証が十分になされていない.  本稿では,実機環境で公平性の評価と、公平性改善手法の効果の評価を行った.評価の結果、実機環境においては高速TCP間の公平性は低く,パケット棄却などの手法により公平性を改善できることが確認された.